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ライ麦畑で…

もしも君が、ほんとうにこの話を聞きたいんならだな、まず、僕がどこで生まれただの、年がいくつなのかだの、両親は何をしている人なのかだのチャチでくだんないことから聞いたがるかもしんないけどさ、僕にとってそんなことは、まあどうでもいいことなんだ。僕が今から話すのは、正直、君にとってほんとうにどうでもいいことかもしれない。でも、少しだけ時間をくれないか。なにそんなに時間はかからないよ。せいぜい猫が公園のはすっこでウンコをして、それにシャッシャと砂をかけてその場から立ち去るくらいの、そんな時間さ。結論からいうと、J.D.サリンジャーが死んだって話さ。ああ、サリンジャーってのは米国の作家で、ほら聞いたことあるだろう、「ライ麦畑でつかまえて」。やっこさん、その作者なんだ。最近では、ケネディ大統領暗殺犯と目されるオズワルドや、レーガン大統領を暗殺しようとしたジョン・ヒンクリー、ジョンレノンを殺したマーク・チャップマンらが愛読していたとも言われたりして、色物扱いされることもあるあの作品さ。まったくそんな与太話を誰が信じるのかね。まあ僕はわりと気に入ってる与太話だけどね。だけど僕はそんなことはお構いなしに、ルー大柴ぽく「ライ麦畑でキャチミープリーズ!」っていいたいんだけどさ。とにかくそのサリンジャーが死んだってこと。享年91歳。っていうかサリンジャーが21世紀に生きていたということがまずビックリ。この感覚ってのは50年後くらいにタモリさんが死んで、その葬式の参列者インタビューに黒柳徹子が現れて、「タモリさんのカレーライス、本当に美味しかったんですよ、それにすごくキレイで、あ、写真に撮るの忘れていましたけど」と言いながら、あのタマネギ頭からおもむろにあめ玉を取り出して、「失礼します。ちょっとノドの調子が…」などと言いながら悠然と画面からフェイドアウトしていく様を見て、みんなが「おいおい徹子、生きてたのかよ!」と画面に向かって総ツッコミをいれるようなそんな感覚なわけさ。とにかくサリンジャーが91歳まで生きていたというのは驚きなわけだけど、よく考えたら僕が彼の本、つまりライ麦畑でキャッチミープリーズ!!をまともに読んだことがないってことのほうがもしかしたら驚きかも知れない。10年以上前に一度手に取ったのだけれども、あのダラダラとした口語体やらAB型の人間を10人ほど集めて議論させている現場に突然ほおり投げられて「さあ、彼らの意見を集約してください」って言われているような絶望的な意味のわからなさがどうにもこうにも受け入れられなくてね。あれは思春期の少年の不安定な心を表していたんだろうね。でも物語に起伏がなくてさ、だから僕は彼の本はそれっきりだったわけ。でも、世間一般的にはこんな青年がグダグダと文句をブーたれて、老教授に呼ばれてその教授のあばらが浮き出た胸や白くて細い足首にげんなりしたり、地下鉄に忘れ物をしたりする話でも一般教養なわけではあるようなんだ。だから去年の11月頃に古本屋で105円の単行本を買って、今年に入ってからゆっくりと読んでいたわけ。そうこうしていたらこの訃報だったんで僕は驚いた。30歳をとうに過ぎてアラフォーと呼ばれる年となってから読む、ライ麦畑でキャッチミープリーズ!は、なんというかもの悲しい感じがそこはかとなく漂っていて、そのワケのわからなさも僕の母親がする「今日のモコ」を聞くよかはまだマシなような気もするけどね。もちろん母親はAB型で、ああモコというのは実家で飼っている犬のことなんだけど、そのモコがどれほど可愛いのかという話しを三日前の朝食のメニューから話し始める。母は、シマムラで買った500円のシャツの話や親父のおならが臭かった話しや僕が未だに独身であることを心配されたりしながら時よりモコに目を向けつつ、30分以上休み無く口を動かしてからおもむろに言うわけだ。「モコの可愛さに理由はないわよね」と。どうしようもない結論を出されて、同意を求められことになれた僕にとって、サリンジャーの文章はそれほど抵抗なく読めたんだ。いやいや、過去形じゃなくて実は今日も電車で読んでいる最中なんだけどさ。おかげで今日は一駅乗り過ごして10分ほど遅刻をしてしまったわけだけど。ちぇっ。その物語性のなさは正直、刺激的な日本の小説に慣れた僕としては今でも苦痛なわけだけどね。でもなぜなんだかついつい読んじゃうんだよ。本当だよ。そんなわけでみんなも超絶読みにくい米国文学の金字塔、ライ麦畑でキャッチミープリーズ!じゃなくて、「ライ麦畑でつかまえて」を再読してみてはどうだろうか。まあ、つまり何がいいたいかというと、サリンジャー氏のご冥福をお祈りいたしますってことなんだよね。

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猫をこよなく愛する天才こぴーらいたーが、トマトを育てたり、本を読んだり、自分でもよくわからない自身を分析したりするよ! で、現在、無職になっちゃった!? 絶賛再就職活動中ですわ!!

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